グランサンクタス淀屋橋、1929年、辰野片岡設計事務所 |
1918年、辰野金吾の大阪事務所が完成させた大阪農工銀行。
当初は、東京駅舎を設計した辰野らしい赤レンガの外観だったが、1929年にはアラベスク模様のテラコッタで装飾したクリーム色の外観に改修された。
窓まわりやエントランスまわりに繊細緻密な装飾が施され、見応えがある。
その後、現在の規制に合わせるために、近代建築を活用した分譲マンションとして生まれ変わった。
歴史的な外観を高層マンションが背後から支えているのが、上の画像からもわかる。
20世紀初頭のモダン建築と21世紀の高層建築という不思議な組み合わせだが、妙にしっくり馴染んでいる。
窓まわりのアーチに施された瀟洒なデザイン。
西洋風のなかにも、雷紋などオリエンタルなテイストが織り交ぜられ、アールデコ風の照明とともに独特の雰囲気を醸している。
重要文化財・愛珠幼稚園、1901年 |
大阪大学の前身・適塾跡に隣接する愛珠幼稚園。
大阪の町衆がつくったこの木造建築物は、いまも現役の幼稚園として園児たちが元気に通う園舎だ。
江戸時代にはこの地に銅座(銅の鋳造所)が設けられ、門前には記念碑が建っている。
ビルの谷間で、こうして改修を重ねながら、大切に使われている愛珠幼稚園。
私も古いお寺の境内の保育園に通っていたので、なんだか懐かしい。
末永く保存され、幼稚園として使われてほしいですね。
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