2018年11月3日土曜日

桂離宮その3~賞花亭・園林堂・笑意軒

201年10月27日(土)11時~12時  桂離宮
桂離宮その2~松琴亭からのつづき
賞花亭
茅葺切妻屋根を皮付き柱で支えた、夏の茶室・賞花亭。
小高い丘に建つことから「峠の茶屋」とも呼ばれる。
夏には、竹の連子窓から風が吹き抜けて、涼しそう。


賞花亭内部
賞花亭内部には、水屋と炉が設けられている。
こういうところで、夏の朝茶を催すのは、最高だろうな。

峠の茶屋からの眺め




賞花亭を出て丘を降りた麓には橋が架かり、橋の向こうに、本瓦葺宝形造り屋根の園林堂が見えてくる。



園林堂
園林堂は、八条宮家の持仏堂。
扁額は、後水尾上皇の宸筆。


澄んだ池水に囲まれた、静謐な宗教空間。

紅葉と水鏡がきれい。



笑意軒
茅葺寄棟造の母屋に、杮葺の一の間や納戸と庇をつけた田舎家風の茶室・笑意軒。
王侯貴族の田舎遊び風デザインは、どことなくプリ・トリアノン宮殿の「王妃の里村」を思わせる。

豪奢なものに飽きた高貴な方々が最後に行きつく、究極の贅沢。

六つの丸い下地窓
口の間正面の欄間に開けられた六つの丸い下地窓は、よく見ると、下地の組み合わせがそれぞれ異なり、微妙な変化をもたせている。

「笑意軒」の扁額は、曼殊院良恕親王の筆。


笑意軒・中の間
大きく開け放たれた窓の下、腰壁の大胆な意匠がひときわ目を引く。
細長い菱形に金箔を張り、その左右の三角形には市松模様にビロードを配した、凝ったデザイン。


次の間
小襖には、青い雲形の絵柄のついた絹が張られ、爽やかな印象。







桂離宮その4~書院群から月波楼へつづく



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