2018年11月2日金曜日

桂離宮その2~松琴亭

2018年10月27日(土)11時~12時  桂離宮・松琴亭
「桂離宮その1~御幸門から天の橋立」からのつづき
松琴亭・一の間
桂離宮で最も格の高い茅葺入母屋造の茶室・松琴亭。
松琴亭の銘は、拾遺集巻八雑上の「琴の音に峯の松風通ふらし……」の句にちなむ。

わたしが一目ぼれした桂離宮のなかでも、松琴亭はとりわけ好きなエリア。

↑一の間は、青と白の市松模様の斬新なデザインが床の間と襖に配され、赤みがかった土壁との絶妙なコントラストを成している。
20世紀モダニズムにも通じる洗練された美意識、あるいは70年代ポップアートを思わせる色彩感覚がたまらない。


二の間
↑二の間は、隣の市松模様に対して、藍一色の襖に金の鈍い輝き。
デザインと配色で遊ぶ、洒脱で都会的なセンス。



↑松琴亭内部から庭を望む。
欄間や障子のシルエットが、景色を切り取る額縁になっている。


松琴亭あたりからの眺め。


一の間の石炉
↑石炉が据えてあるために、一の松は鉤型になっている。
奇抜な市松、黄色い土壁、飴色の網代戸との取り合わせもすばらしい!



↑無機的な市松模様に、有機的な自然木の丸柱を挿入する。
こういう美的感覚に、胸がドキドキ高鳴る。
いったい、どんな人がデザインしたのだろう?



桂離宮その3~賞花亭・園林堂・笑意軒につづく






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