解説 和歌の徳と神がかりの巫女 梅内美華子
狂言《寝音曲》太郎冠者 三宅右近 主 三宅近成
狂言《寝音曲》太郎冠者 三宅右近 主 三宅近成
能《巻絹》シテ巫女 豊嶋三千春
ツレ都の男 豊嶋幸洋
ワキ臣下 野口能弘 アイ従者 三宅右矩
一噌隆之 幸正昭 谷口正壽 観世元伯→徳田宗久
後見 松野恭憲 豊嶋晃嗣
地謡 宇高通成 金剛龍謹 宇高竜成 坂本立津朗
元吉正巳 田中敏文 宇高徳成 遠藤勝實
昨年末からずっと祈り続けていて、この日も祈りを込めて能楽堂にたどり着く。
でも、
祈りは届かず、「観世元伯、病気療養中のため」の張り紙が。
目眩がして、その場に倒れこみそうになる。
もう1か月以上も休演なんて……。
観能を3年以上も続けてこられたのも、あの太鼓があったからこそ。
この日のチケットを取ったのも、おもに元伯さんの太鼓で惣神楽が聴きたかったから。
去年11月末に或る会で拝見した時の、顔色が悪く、痩せた姿を思い出す。
悲しすぎて、無力感が込み上げてきて、解説も狂言もほとんど上の空だった。
【解説】
梅内さんは喜多流某師の社中の方なので、某会の事前講座などでお見かけする。
いつもお着物をきれいにお召になっていて、お話も上手でわかりやすい。
普及公演の解説にはぴったりだった。
狂言《寝音曲》
横になった体勢で、声量たっぷりに大原木を謡うのはさすが。
最初は気分が沈んでいたので、狂言の世界に入っていけず、まわりが笑えば笑うほど、こちらの悲しみが深まるばかりだったが、最後の、起きあがったら声がかすれるはずのところを太郎冠者が取りちがえて、寝たら声がかすれ、起きたらちゃんと謡えるようになったあたりから、三宅右近さんの芸に引き込まれ、玉之段を舞い謡うところは見入ってしまった。
《巻絹》~金剛流の五段神楽につづく
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