住吉造の社殿(重要文化財) |
祭神は、海幸山幸神話の龍王・豊玉彦とその娘・豊玉姫。
龍王と豊玉姫は、能《玉井》にも登場します。
通りかかった神職の方が、立派なお魚を三方にのせて運んでいました。
道を訊ねたついでにうかがってみると、この大海神社にかぎらず、住吉大社内のすべての神様には鯛とハマチを毎日お供えしているとのこと。
なるほど、やっぱり、海の神様なんだ。
活きのいい供物の魚を見ていると、かつてこの神社の目の前に広がっていた海の存在や、神話や能の世界との時間的・空間的なつながりが感じられて、ちょっと感激でした。
社殿の内部は、手前に渡殿と幣殿があり、その奥にさらに鳥居があります。
南京錠のかかった扉の向こうが本殿。
ゴージャスで重厚な金の扉には、大海原とそこに浮かぶ帆船のようすが描かれています。松林も色鮮やか。
能《高砂》の世界が映像として脳の中にぱあーっと広がってくるよう。この扉絵のように、阿蘇友成たちが播磨国の高砂浦から帆船にのって、この摂津国の住吉浦まで渡ってきたイメージが思い浮かびます。
「玉の井」 |
彦火々出見尊と豊玉姫が出会ったあの玉井のように、「海辺の井戸は海底の世界(龍宮)とつながっている」という感覚がいにしえの人にはあったのでしょうか。
井戸は冥界にも通じる道でもあり、異空間につながる出入口でもありました。
関西にはそういう場所がたくさんあります。
井戸は冥界にも通じる道でもあり、異空間につながる出入口でもありました。
関西にはそういう場所がたくさんあります。
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