素謡《神歌》金剛永謹 金剛龍謹
地謡 豊嶋三千春 今井清隆 松野恭憲 宇高通成
種田道一 廣田幸稔 山田純夫
坂本立津朗 植田恭三 ほか流儀一同
仕舞《淡路》 豊嶋晃嗣
《東北クセ》 宇高通成
《葛城キリ》 廣田幸稔
《小鍛冶キリ》 豊嶋幸洋
地謡 今井克紀 宇高竜成 宇高徳成 惣明貞助
《鶴亀》 今井克紀
《田村クセ》 種田道一
《羽衣キリ》 今井清隆
《国栖》 宇高竜成
地謡 豊嶋晃嗣 重本昌也 山田伊純 向井弘記
舞囃子《高砂》 金剛龍謹
杉信太朗 林大和 石井保彦 前川光範
地謡 豊嶋幸洋 宇高徳成 山田伊純
惣明貞助 向井弘記
八坂神社から金剛能楽堂へ。
こちらの謡初式もほぼ満席の盛況ぶり。
鏡板の上にしめ飾りを飾った能舞台 |
金剛能楽堂ははじめて。
こちらは、わたしが知る能楽堂のなかでは最も照明を落とし、見所も比較的暗く、まるでロウソク能のよう。
かなり明るめの観世会館とは対照的だった。
(個人的な好みでは両者の中間くらいの、国立能楽堂の照明が見やすいかな。慣れているせいもあるけれど。)
素謡《神歌》
総勢26人の地謡を従えた宗家父子による《神歌》。
元旦の舞囃子《高砂》のときも感じたことですが、龍謹さんは謡が好いですねえ。
仕舞《国栖》
仕舞前半の若い地謡が良かった。
そして後半に《国栖》を舞った宇高竜成さん!
この日は、八坂神社での寒気が消えず、雪山遭難者のように意識が朦朧としていたのですが、竜成さんの舞でパキッと覚醒。
この方、金剛流若手の中では相当実力のある方ではないだろうか。
隙のない、引き締まった舞姿にぐんぐん惹き込まれる!
はじめて拝見したけれど、注目株だ。
舞囃子《高砂》
すっごくノリノリの、熱い舞台!
太鼓の光範さんが囃子をぐいぐいリード。
あの絶叫のような掛け声が炸裂し、からくり人形のように規則正しくあざやかなバチさばきが披露される。
ああ、やっぱり太鼓がいいと、お囃子はこんなに違うんだ!
舞台全体に生気と活力が吹き込まれ、いきいきとした気迫に満ちてくる!
お囃子も、シテも、地謡も、すべてが水を得た魚のように、それぞれの持ち味を出し尽くし、見所も舞台と溶け合い、その場にいる人すべてがノリにノッて新年を寿ぐ。
ああ、よかった!楽しかった! と心から思える舞台だった。
ここでも、終演後にロビーで振る舞い酒が。
金剛流では観客ひとりひとりに、能楽師さん手ずから盃に注いで下さるというサービスぶり。
金剛流といい、京都観世会といい、おもてなしの心がすばらしく、ちょっと感動。
冬の京都は寒いけれど、心はほっこりあたたまる。
家族や親戚とも楽しく過ごせたし、ミッションも果たせたし、合間に観能もできたし、良いお正月でした。
神々と、出会った人々に、感謝!
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