2014年12月26日(金) 18時15分開演 梅若能楽学院会館
大蔵流 語 《那須》 山本東次郎
仕舞 《山姥》 梅若玄祥
能 《砧》 シテ 梅若紀彰 ツレ 谷本健吾
ワキ 森常好 ワキツレ 森常太郎 アイ 山本則重
松田弘之 大倉源次郎 亀井忠雄 観世元伯
後見 梅若長左衛門 柴田稔 山中迓晶
地謡 梅若玄祥 鷹尾維教 馬野正基 鷹尾章弘
角当直隆 松山隆之 川口晃平 土田英貴
聖夜の喧騒も過ぎ去った静かな夜、東中野で今年最後の観能へ。
どこか懐かしい香りのする昭和モダニズム様式の建物に入り、
階段を上って能楽堂の傾斜を下りていくと、
舞台の周囲に4本の蝋燭が灯され、
磨き抜かれた檜床が、幽かな明かりを水鏡のように映していた。
蝋燭の明りは生き物のようにゆらゆらと移ろい、
凛とした空気がほの暗い能舞台を包む。
細部にまで美意識の行き届いた空間。
開演前から、すでに梅若紀彰の耽美の世界が始まっていた。
私はしばし瞑想に耽るように、
冷えさびた空間にうっとりと身を委ねながら、
物語の始まりを静かに待っていた。
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