(このシリーズでは、思い出の能楽堂の画像をアルバム代わりに掲載しています。)
国立能楽堂と同じく屋根は切妻 シテが正先に出た時に、面が翳らない設計 |
ホテルの地下二階にある、比較的新しい能楽堂。
客席数200席程度の程よい大きさ、座席の段差も適度にあり、見やすい。
難点は座席のクッションが硬いことと(長時間座っているとお尻が痛くなる)、出入口がひとつしかないこと。
能楽堂の入り口にあるグランドピアノ。
ロビーは、隣の宴会場と兼用。
能楽堂へのエントランス |
能楽堂へのアプローチは、多目的エリア。
イベントの際には、お酒やおつまみが並べられることも。
能楽堂入り口付近の楽屋口と休憩エリア |
比較的短い橋掛り |
橋掛りは短い。
それでも、一流の演者にかかると短さを感じさせない。
いちばん印象に残っているのが、本能楽堂15周年記念公演で上演された《養老・水波之伝》。
片山九郎右衛門さんが左袖を被いて、この橋掛りから大滝を遠望した姿が忘れられない。
轟々と流れ落ちる雄大な瀑布と爽やかな水飛沫。
キリで勢いよく袖を巻き上げたときには、装束の下の、筋骨隆々とした肉体の感覚、気の充実と力強さがリアルに感じられた。
この能楽堂には観世元伯さんの大切な思い出もある。
まだ2年前のことだけれど、もう遠い昔のよう。
懐かしさや悲しさといった感傷も日に日に薄れ、
その人の不在に無感覚になってゆく。
だから、忘却の中に埋没してしまう前に、こうして能楽堂の画像とともに名前だけでも書き留めておかないと。
この舞台の、あの場所に、その影が浮かび上がるように。
ほかにも代々木能舞台、鎌倉能舞台、そして、個人的に思い入れのある梅若能楽学院会館もこのアルバムに残しておきたかっけれど、撮影しておかなかったのが悔やまれる。
また、いつか。
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