復曲狂言《浦島》シテ浦島 野村又三郎
アド孫 野村信朗 アド亀の精 奥津健一郎
地謡 奥津健太郎、野口隆行 伴野俊彦
能《玉井・竜宮城》シテ豊玉姫 梅若紀彰
海龍王 梅若実(玄祥改め)玉依姫 川口晃平
彦火々出見尊 福王和幸
栄螺の精 野村又三郎 鮑の精 松田高義
板屋貝の精 藤波徹 蛤の精 奥津健太郎
法螺貝の精 野口隆行
杉信太朗 大倉源次郎 國川純 観世元伯→小寺真佐人
後見 梅若長左衛門 小田切康陽 山中迓晶
地謡 観世喜正 山崎正道 鈴木啓吾 角当直隆
佐久間二郎 坂真太郎 中森健之介 内藤幸雄
復曲狂言《浦島》は、野村又三郎家に伝わる番外曲だそうです。
これがめちゃくちゃ面白かった!
又三郎さん、やっぱり、うまいなー。
御子息の信朗さんもカマエや発生などの基礎がしっかりしていて、頼もしい。
とにかく、心から楽しめました。
お話は、老人になった浦島太郎が孫と海辺に出て、孫が釣りをしているところから始まります。
お伽噺の「浦島太郎」の後日談ではなく、ふつうに加齢で年老いた浦島太郎が主人公。
又三郎さんのおじいさん役が、もうノリノリ!
腰を思いっきり低くして、前かがみになって、足取りをヨロヨロさせながら、老人姿を形態模写されるので、身体的にはかなりきついはずですが、おそらくご本人は心から楽しんで演っていらっしゃるのでしょう。
それがこちらにも伝染して、浦島太郎おじいさんが観ているだけでとっても楽しくて、幸せな気分になります。
なにかこう、芸に温かみがあるんですよね。
孫が「大物を釣り上げた」と言って、浦島太郎のところへ亀を抱えて持ってくるのですが、ここでは甲羅の形をした笠が亀の代わり。
この笠、《隅田川》で使われるものと同じなのか、それとも特注なのか、丸みの形がほんとうに亀の甲羅そっくり。
亀を食べちゃおう、と言う孫に、浦島太郎は亀の祟りの恐ろしさを聞かせます。
その昔、天竺の提婆が殺生を繰り返し、おびただしい数の生き物を殺した挙句、その締めくくりに亀を殺そうとしたところ、大地にのみ込まれてしまった……。
祖父の話になった孫は、亀を海に放すことに。
このとき、太郎じいさんは「腰痛を治してほしい」と亀に願掛けをします。
孫が、亀に見立てた笠を手放して床に置くと、見えない糸(釣糸?)が笠についていて、うまい具合に、シューッと橋掛りを通って、幕の中に入っていきます。
(このときの様子が、なぜか、わたしの笑いのツボにはまってしまい、隣の人と一緒に大爆笑!)
後半は亀の精が登場。
助けてくれたお礼にと、きれいな蒔絵の箱を浦島太郎に授けます。
太郎が恐る恐る箱を開けると、サーッと白い煙が立ち上り(←ここは、白い縒水衣をかぶることで表現)、
白い水衣を被った又三郎さんは、(たぶん衣の影で)マジックのようにサッと老人の面を取って箱に納め、白い衣を剥ぎ取ると、そこには直面姿の青年(中年?)が!
浦島太郎の若返りというオチなのですが、こういう玉手箱ならほしいよね。
アド孫 野村信朗 アド亀の精 奥津健一郎
地謡 奥津健太郎、野口隆行 伴野俊彦
能《玉井・竜宮城》シテ豊玉姫 梅若紀彰
海龍王 梅若実(玄祥改め)玉依姫 川口晃平
彦火々出見尊 福王和幸
栄螺の精 野村又三郎 鮑の精 松田高義
板屋貝の精 藤波徹 蛤の精 奥津健太郎
法螺貝の精 野口隆行
杉信太朗 大倉源次郎 國川純 観世元伯→小寺真佐人
後見 梅若長左衛門 小田切康陽 山中迓晶
地謡 観世喜正 山崎正道 鈴木啓吾 角当直隆
佐久間二郎 坂真太郎 中森健之介 内藤幸雄
復曲狂言《浦島》は、野村又三郎家に伝わる番外曲だそうです。
これがめちゃくちゃ面白かった!
又三郎さん、やっぱり、うまいなー。
御子息の信朗さんもカマエや発生などの基礎がしっかりしていて、頼もしい。
とにかく、心から楽しめました。
お話は、老人になった浦島太郎が孫と海辺に出て、孫が釣りをしているところから始まります。
お伽噺の「浦島太郎」の後日談ではなく、ふつうに加齢で年老いた浦島太郎が主人公。
又三郎さんのおじいさん役が、もうノリノリ!
腰を思いっきり低くして、前かがみになって、足取りをヨロヨロさせながら、老人姿を形態模写されるので、身体的にはかなりきついはずですが、おそらくご本人は心から楽しんで演っていらっしゃるのでしょう。
それがこちらにも伝染して、浦島太郎おじいさんが観ているだけでとっても楽しくて、幸せな気分になります。
なにかこう、芸に温かみがあるんですよね。
孫が「大物を釣り上げた」と言って、浦島太郎のところへ亀を抱えて持ってくるのですが、ここでは甲羅の形をした笠が亀の代わり。
この笠、《隅田川》で使われるものと同じなのか、それとも特注なのか、丸みの形がほんとうに亀の甲羅そっくり。
亀を食べちゃおう、と言う孫に、浦島太郎は亀の祟りの恐ろしさを聞かせます。
その昔、天竺の提婆が殺生を繰り返し、おびただしい数の生き物を殺した挙句、その締めくくりに亀を殺そうとしたところ、大地にのみ込まれてしまった……。
祖父の話になった孫は、亀を海に放すことに。
このとき、太郎じいさんは「腰痛を治してほしい」と亀に願掛けをします。
孫が、亀に見立てた笠を手放して床に置くと、見えない糸(釣糸?)が笠についていて、うまい具合に、シューッと橋掛りを通って、幕の中に入っていきます。
(このときの様子が、なぜか、わたしの笑いのツボにはまってしまい、隣の人と一緒に大爆笑!)
後半は亀の精が登場。
助けてくれたお礼にと、きれいな蒔絵の箱を浦島太郎に授けます。
太郎が恐る恐る箱を開けると、サーッと白い煙が立ち上り(←ここは、白い縒水衣をかぶることで表現)、
白い水衣を被った又三郎さんは、(たぶん衣の影で)マジックのようにサッと老人の面を取って箱に納め、白い衣を剥ぎ取ると、そこには直面姿の青年(中年?)が!
浦島太郎の若返りというオチなのですが、こういう玉手箱ならほしいよね。
0 件のコメント:
コメントを投稿