2015年8月15日大東亜戦争終戦70年平和祈念 17時半~20時半 寒川神社
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相模國一の宮・寒川神社は遠かった! |
神事 修祓、宮司一拝、献饌、祝詞奏上、謡「四海波」中森貫太、
玉串奉奠(宮司・奉行・能楽師)、撤饌、宮司一拝
火入れ式
長唄舞 《島の千歳》 花柳流
半能《金札》
狂言《簸屑(ひくず)》
神酒賜わりの義
能 《海士》
暑いのでいちばん涼しい絞りの浴衣で、寒川神社の薪能へ(ここは完全自由席制)。
萬斎ファンが朝早くから並ぶと聞いていたので、良い席はあきらめてかなり遅めに行ったのだけれど(着いた時点で千人以上の長蛇の列)、開場後に入ってみると、3列目の座席がエアポケットのように空いていてラッキー!
寒川大明神のお導きだろうか。 まことに霊験あらたかである。
毎年終戦記念日に行われる相模薪能。
とくに今年は戦後70年ということもあり、平和祈願と慰霊の意味を込めて《金札》と《海士》が選曲されたという。
能奉納の前に神事が行われるのだが、これがとてもよかった。
能舞台の四方清祓では、力士が塩を撒くように、一人の神職が紙吹雪のようなものを四柱に撒き、もう一人の神職が幣で祓っていく。
こちらの心も浄化されていくようで清々しい。
その後、祝詞奏上があり、中森貫太師による「四海波」の謡があり、観客はそのたびに起立して一礼。
さらに神職とともに二礼二拍手一礼。
そして戦没者追悼と平和を祈願して全員で黙祷。
70年の節目の日に、こうした形で手を合わせることができたのは有り難かった。
さらに神事の一環として、火入れ式が執り行われた。
2人の巫女がそれぞれ神霊前の灯火を松明に点して橋掛りを渡り、舞台斜め前(目付柱とワキ柱の延長線上)に据えられた薪に点火する。
これによって神霊がかがり火に御遷りになったことを象徴し、かがり火となった神に演能をご覧いただくのだという。
神人合一の場としての薪能。
これが能楽本来の姿かもしれない。
寺社の境内で行われる薪能には独特の厳粛な雰囲気があって、
能楽の原点に立ち還るような気がする。
観能の感想は、相模薪能 《金札》《簸屑》《海士》に続く。
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巨大な狛犬。なぜか阿形だけで、対になるはずの吽形がいない。 |
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