2019年8月4日日曜日

京都国立近代美術館・村上華岳・長谷川潔など

この日は今年度第3回コレクション展の最終日。
残念ながら村上華岳没後80年展は撮影禁止 (>_<)。
なので、それ以外で気に入ったものを掲載しますね。
ドミニック・ラビノ《三段階の形成》
こちらは世界のガラス工芸展。
透明で涼感のあるガラス作品は、猛暑の展示にぴったり。
紫がかったピンクの濃淡が三層になった凄い技術の作品。
香水瓶にこういうデザインがあれば素敵だな。




ハーヴィ・K・リットルトン《 抛物線のフォーム》
京都はこの時期が一年でいちばん人が少ない時期かも。
休日にもかかわらず美術館はガラガラ、ほとんど貸し切り状態。





トム・マックグロウクリン《上昇する赤いフォーム》





岩田久利《簾》
多層の色使いに優美なフォルム、見事な技法。
ガラスって好きだなあ。



長谷川潔《一樹(ニレの木)》、ポアント・セッシュ
大好きな長谷川潔作品もいくつか。
楡の木が、異様なエイリアンのよう。




長谷川潔《コップに挿した草花》、1848年、油彩
こちらは長谷川潔の油彩画。
いつまでも観ていたい。
心が傷ついたときにやさしく慰めてくれる絵。
いまがちょうど、そんな心境。




靉光《花(やまあららぎ)》、1942年
異色の画家・靉光が描く草花は、自画像と同じく、画家の内面が投影されているように感じてしまう。
たっぷりと水気を含んだ厚みのある葉と艶々の葉脈が、人間の首や腕のように蠢いている。




工藤哲巳《イヨネスコの肖像》、1971
反体制派の劇作家・イヨネスコをモデルにした作品。
細部を観ると、ちょっとここには書けないような、エロ・グロの象徴的アイテムがいろいろあって、何かを訴えてはるんやろうなあ。



【村上華岳】
肉感的で妖艶な観音図が多かった。

今回いちばん印象に残ったのが、《楊柳観音図・擬唐朝古石仏》。
淡彩でごく薄く描かれたこの楊柳観音は、官能的な要素が弱まり、柔和で優しい目をした柳の妖精のように見える。ほかの観音図のような豊満な肉体から離脱した、精神性の高い女神様に思えたのは、石仏を模したものだからだろうか。

また、白隠を思わせる、省略の効いた描線で描かれた羅漢図も面白かった。





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