可愛いものや凝ったものから謡曲・童話をモチーフにしたものまで280点を展示。
高円宮御夫妻がお能を好まれていたからでしょうか、能楽関係の作品も多く、これ↓なども凄かった!
《盧生の夢》景利、紫檀、19世紀、3.2cm |
邯鄲の枕に頭をのせ、宿の床で眠る盧生。
手にはもちろん、唐団扇。
右手からは、輿舁を従えた勅使が盧生を迎えにやって来る(芸が細かい!)。
雲の上にそびえるのは、栄華の象徴・宮殿楼閣。
一炊の夢と50年の繁栄をわずか3センチの根付にギュッと凝縮。
現代の作品もおしゃれだけれど、古根付の技と構成力には驚かされる。
《白蔵主》周山、木刻彩色、19世紀、5.4センチ |
《草薙の剣》高木吉峰、檜、2000年 |
観世能楽堂開場記念公演で仕舞《草薙》を舞った宝生和英さんを思い出します。
《熊野》岸一舟、象牙、1991年 |
観世淳夫さんの唐織姿に似てるような。
《西王母》景利、鉄刀木、19世紀、3.2㎝ |
こちらも気が遠くなるほど緻密。
謡曲に取材した作品が多いから、パトロンが能マニアだったのかも!?
《すずくり》高木喜峰、銅の錫メッキ、象牙、1995年、4cm |
母鳥の表情が優しくて、錫メッキの小箱のなかに愛情が詰まっています。
《楽園》、舟元一、黄楊、アクリル、2001年、5cm |
(根付)北風と太陽 (緒締)旅人、スーザン・レイト、琥珀・貝・黄楊、1999年 |
海外作家の作品も。
琥珀でつくった太陽が燦々と輝いてます。
北風に吹かれた旅人が髪をなびかせ、襟を立てたコートを胸元でキュッと掻き合わせるしぐさなど、いかにも寒そう!
《ふしぎの国》福山恒山、ブライアー、1993年 |
トーハクの展示でチェシャ猫(高木喜峰作)もあったから、帽子屋とか時計ウサギとか、アリスキャラの根付もいろいろあるのかしら。
《古竹》桑原仁、象牙、2001年 |
現代作家さんの根付ですが驚くほど写実的。
乾いてひび割れた枯れゆく竹と、蠢き生動するトカゲを一塊の象牙からつくりあげた神業。
こういう作家さんが21世紀にもいたのですね。
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