岩戸山の近くにあるのが、豪華絢爛な船鉾。
御神体は、妊娠中に海外出兵を指揮した神功皇后なので、航海安全と安産の御利益があるそう。(ほかに住吉明神、鹿島明神、安曇磯良も祀られています。)
神功皇后の神面の本面は室町期の作。
山鉾巡行時には、江戸期の写しが御神体につけられます。
7月3日には神面の無事を確認する「神面改め」の神事があり、テレビで観たのですが、能面の古態を残す名品でした。
船首に君臨する鷁(げき)、宝暦10(1760)年作 |
舳先には、金色に輝く鷁(げき)。
鷁は空想上の水鳥で、水難除けの意味があるとのこと。
見た目はグリフォンの上半身に似ている?
水引もおそらく飛龍の刺繍でしょうか。
玉を嵌め込んだ大きな目玉と長いひげが、海の怪物クラーケンっぽい。
船尾も、彫刻、見送、欄干、大舵ともに贅を凝らしたもの。
こうした精緻な美術工芸品を惜しげもなく使うのが祇園祭の凄いところ。
大舵のアップ |
船尾の舵には、黒漆塗りの螺鈿細工でつくられた飛龍。
高欄下の彫刻にも立体的な飛龍。
麒麟の水引もユニーク。
ほんまに、動く美術館。
豪華すぎて、ため息が出ます。
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