2016年11月7日(月) 宝生能楽堂
(拝見したもののみ記載)
番外狂言《昆布売》 シテ昆布売 野村萬斎
何某 飯田豪 後見 内藤連
能《邯鄲》 シテ盧生 社中の方 舞人 社中の方
勅使 森常好
大臣 殿田謙吉 大日方寛 御厨誠吾
輿 野口能弘 野口琢弘
寺井宏明 田邊恭資 柿原弘和 観世元伯
後見 宝生和英 辰巳満次郎
地謡 東川光夫 武田孝史 山内崇生 和久荘太郎
澤田宏司 辰巳大二郎 辰巳和麿 木谷哲也
舞囃子《松虫》 シテ社中の方
《富士太鼓》 シテ社中の方→辰巳満次郎
藤田六郎兵衛 後藤嘉津幸 河村眞之介
舞囃子《源氏供養》 シテ社中の方
番外舞囃子 《安宅》 辰巳満次郎
藤田六郎兵衛 大倉源次郎 亀井広忠
地謡 宝生和英 武田孝史 辰巳大二郎 辰巳和麿
1日目も能三番に辰巳大二郎さん・和麿さんの番外仕舞など豪華な社中会でしたが、友枝会と重なったため、2日目の途中から拝見。
萬斎さんの番外狂言。
話の内容よりも、萬斎さんの身体の動きの支点などに注目して観ていました。
能《邯鄲》
難しい型が多く、上演時間の長い大曲を舞われた社中の方が凄かった。
(満次郎師の社中の方々、皆さんうまい方ばかりでした。)
個人的には、昨日に続いて元伯さんの太鼓を聴けたことがヾ(=^▽^=)ノ
本会最大の聴きどころのひとつ(個人的お目当て)が囃子方を名古屋勢で固めた舞囃子。
六郎兵衛+後藤嘉津幸+河村眞之介の組み合わせを東京で観ることはめったにない。
(藤田流&幸清流&石井流の組み合わせ自体、東京では珍しい。
と、思ったけれど、もしかすると、笛方を竹市学さんにした組み合わせなら、観世喜正さんとの共演であったような、なかったような?)
後藤さんはセルリアンタワー十五周年記念《翁》の脇鼓で、河村さんは鎌倉能舞台の乱能で拝見しただけなので、一度じっくり聴いてみたかったのです。
石井流は前にも書いたと思うけれど、化粧調べを高安流のように膝の後ろに垂らす(葛野流は前)。
河村眞之介さんの打音は、音響の良い宝生能楽堂でことさらよく響き、小鼓の後藤さんともまさに阿吽の呼吸。
これに六郎兵衛さんの鋭い笛が加わり、東京の囃子方とはひと味ちがう、名古屋独自のお囃子になり、これがすこぶるカッコイイ!
後藤さんの小鼓は、東京の小鼓方と比べると、息を吹きかけるなどの皮の湿度調整の回数が少ないように感じる。それでも、チ・タ音もきれいに出て、たっぷりとした豊潤な音色。
名古屋の囃子方さん凄くいい! もっと聴いていたかった。
舞囃子の《富士太鼓》は社中の方が舞う予定だったのが、満次郎師が舞うことになり、実質番外舞囃子が二番になった。
同じ「楽」の囃子でも、能《邯鄲》の楽(太鼓入り)とは、囃子方の流儀がすべて違っていて、まったく別の曲のように聴こえる。
最後は、満次郎師の番外舞囃子《安宅》。
六郎兵衛+源次郎+広忠の囃子に、地謡も個人的にはベストメンバー。
これで良くないわけがない!
侠気あふれる男っぽ~い安宅でした。
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