元旦15時から 梅若能楽学院会館
新年小謡 「梅」 一同
舞囃子 《老松》 梅若玄祥
《東北》 梅若紀彰
《高砂》 梅若長左衛門
《弓矢立合》 玄祥&長左衛門&紀彰
囃子方 松田弘之 鳥山直也 亀井広忠 林雄一郎
連吟 《養老》キリ 女流一同
仕舞 《羽衣》キリ 川口晃平
《鞍馬天狗》 松山隆之
《猩々》 山中迓晶
連吟 《鶴亀》キリ 一同
去年も梅若に始まり、梅若に終わったので、今年も元旦は梅若から。
《老松》と《東北》を意識して、
緑地に梅紋柄の(一張羅の)着物を着る予定だったけど、
粉雪が舞っていたので、急遽、普段着の着物に変更。
元旦早々、我ながら根性なし……。
梅と松のお飾りや着物姿の観客、しめ縄、切り火。
お正月の能楽堂って好きだな。
空気も冷んやり、張りつめていて、身が引き締まる思い。
荘重で重厚な《老松》。
玄祥師の足拍子で、今年一年の活を入れてもらった気がする。
《東北》は、ただただ、うっとりため息……。
(大変失礼ながら)紀彰さんには謡が上手いという印象はあまりなかったのだけれど、
先日の《砧》の時に、舞はもちろん謡も「凄い!」と思い始め、
今日拝見して、さらにその思いが強まった。
面をかけていないこともあり、声がのびやかに通る。
以前に感じた独特の癖も抜けて、美声そのもの。
姿といい声といい、本物の梅の精が謡っているようで、見惚れつつ聴き惚れてしまう。
梅の香がほのかに漂うような甘美な舞。
なんかもう、天下無敵という感じで鳥肌が立った。
去年は《皇帝》とか《大瓶猩々》とか大人数で演じる曲が多かったので、
今年は《野宮》みたいなしっとりした鬘物をもっと拝見したい。
そして、待望の《高砂》!
広忠さんの《高砂》と《石橋》の演奏が特に好きなのだ。
パワー全開でノリノリの高砂を期待していたのだけど、
今日の神舞は短縮ヴァージョンだったのだろうか、
なんか、あっけなく終わってしまった……。
《弓矢立合》の後、連吟を経て仕舞。
川口さんはスリムになって、精悍になっていらっしゃった。
色白の貴公子といった風情で、謡も舞もきれい。
松山さんの《鞍馬天狗》もキレがあって勇壮かつ爽やか。
山中迓晶さんはひそかに注目しているシテ方さん。
いかにも梅若らしく、ふんわりと華やかでありながら折り目正しい。
好きな芸風だ。
今年は観世宗家系の公演もあるし、梅若能楽学院、にぎやかになりそう。
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