祝・国宝指定! 松江城天守 |
1611年築城、当時の城主は堀尾忠晴。
構造は、複合式望楼型で、四重五階天守、地下一階。
高さ30メートル。
見事な石組 |
西洋の煉瓦造りのように画一的なブロックできっちり組むのではなく、
大小さまざまな石を組んで「遊び」をもたせることで、耐震性の高い城壁を造営した。
日本人の知恵と技術の結晶。
審美的にも、歪みや崩れのあるこうした左右非対称性が
日本の人々の美意識に適ったにちがいない。
黒壁が美しい |
煤に漆を混ぜた塗料で塗られた防虫防腐効果の高いシックな黒壁。
機能性とともに、松平不昧公など茶人好みの渋さも兼ね備えている。
無駄を排した簡素な美。
松江城内部 |
鎧兜などが展示されていた。
天守を支える柱には、一面あるいは二~四面に板を張って、
鎹や鉄輪で留められているものがある。
これは「包板(つつみいた)」と呼ばれるとのこと。
天守閣からの眺め |
山陰らしい重い雲が垂れこめた風景。
宍道湖と小高い山並みが見える。
雲間から差し込む陽射しが、天使の階段のよう。
宍道湖の向こう岸は、玉造温泉。
松江城公園内にある城山稲荷神社の狛犬 |
小泉八雲も散策を楽しんだという城山稲荷神社。
(祭神は稲荷神が宇迦之御魂神、八幡神が誉田別尊)。
手前は、前足を折り曲げて屈みこみ、お尻を突き出すように後ろ脚を伸ばした、
典型的な出雲系の狛犬。
その奥には、ハチ公像を思わせるワンちゃんっぽい狛犬。
ユニークな取り合わせ。
小泉八雲記念館 |
松江城御堀沿いのこの辺りは武家屋敷が残され、風情がある。
特別純米「不昧公」、「八雲愛飲の復元酒」、「松江づくし」 |
出雲地方の酒造りの伝統は、
神々にお神酒を奉納し、八岐大蛇に酒を飲ませた神話の時代から続く。
知られざる名酒も多い。
夫の実家の近くに蔵元がある稲田屋の純米吟醸「稲田姫」はとくにお勧め。
ところで、不昧公は茶人としては有名だけれど、お能にはあまり興味がなかったらしく、
出雲系神楽や巫女舞が盛んなこの地に能楽堂がないのは実に残念かつ無念である。
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